『平凡(フツー)でもないだろう。』 天貫勇 2019/09/19/thu

ほどけたのは靴ヒモと繋ぎ合わせてたっぽい手

しばらくは黙ってチラチラ盗み見がせいぜいの行動

顔まで声まで体温まで優しさ?までが

やっぱり、とろけた記憶に(しやがって)
初っ端からそっちに届く言葉なんかを浮かべられず

踏んづけないように歩くんじゃなくて早く立ち止まって結べよ

沈みながら当たり前の帰り道を
わからなくなっても良いように
口から泡ぶくをいっこ、いっこ、いっこ・・・・・

そのうちに魅力的なお菓子の家にたどり着くように

けれども、頼りなく、って言うか頼ってすらいないから

そもそも何かに頼れるほど私は
屈強(マッチョ)でも・貧弱(ナヨナヨ)でもなくて

返事をするのぐらいまともにできてるとして
忘れることはできなくても思い出したくはない
記憶機能のバグだと認めるよ
私の声を消せイヤホンからの声
停止を無視した上で行く。


『平凡(フツー)でもないだろう。』 天貫 勇
2019/09/19/thu