Friday No.40(42) 『ギャラン』は「レトロ」だ、と言うのは少し違和感があります。
食べ物のことばかり書いた「食リポ的なブログ」が多くなってしまうのは、この書き連ねているブログの適した使い方なのかどうなのか?
と自分自身でも思いながらも、インドアで非体育会系のぼくにとって、新しいなにかと出会う機会として「食事」は至って簡単な行為です。
行ったことのない飲食店に行って、食べたことのないものを食べる、そして何度か足を運んでその度に違うメニューを注文し、そこで食べたことあるメニューを増やす。
お腹が満たされて、心も満たされる。
上野へ行ったら『ギャラン』行こう!
上野駅から徒歩2分のところにある喫茶店『ギャラン』。
ぼくは上野にある美術館とセットで行くのがパターン。
今まで『コートールド美術館展』と『ゴッホ展』の後にお邪魔しています。
そこは外観を見るだけで「おっ今日も元気にやってるな!」とウキウキしてしまいます。
そこだけなんとなくセピア色に見える。そして店内から、さらにセピアを強くした照明がギラギラと輝く。
スターバックスやドドールなどのチェーン店なんか知ったことか、と言う感じ。
入口には「THE 懐かしの喫茶店メニュー」の食品サンプルが並びます。
ナポリタン、オムライス、クリームソーダ、カキ氷etc...が飾られています。
その横に「本日のケーキ」が低めの机の上でラップにそっと包まれて置いてある。
店舗は2階にあるので10数段の階段を登ると、半円形の自動ドアがあります。
ドアが開くとゴロゴロと木のローラーが動いてるような音が令和時代と「ギャラン」との間を明確に隔てます。
高度経済成長系バブルな店内は、欧米文化を取り入れた日本独自の内装。
ロウソクの火の形をしたような大きなライトが円形にいくつも取り付けられています。
床はなんだかヨーロピアンなタイルに埋め尽くされています。
とにかくギャランはギンギラギン!笑
定員の方の制服が可愛い。
メニューがどれも美味しそう。そして美味しい。
ケーキセット。
手前がアップルパイ的なケーキで、奥がレアチーズケーキ。
5〜6種類のケーキセットがあります。
添えてあるフルーツ、バニラアイス、さくらんぼがナイス。
アイスコーヒーのガムシロップ、ミルクが専用容器に入っているのもこだわりを感じます。
現在(2019年12月)は「シチューフェア」中!
ビーフシチュー、ボルシチ、ホワイトシチュー。
それぞれトースト、サラダ、ヨーグルトがセットです。
手前がボルシチ。奥がビーフシチュー。
ギャランのお気に入りポイントは「ゆったりできる」ところです。
以下詳細
その1:ソファの心地が良い。
ガッチリとしていて「ヒトの体重を全て受け付けるぜ」とそんな使命感が伝わってきます。
何時間でも座れます。
机が低めで圧迫感がありません。
その2:至れり尽くせりサービス。
ここにセルフサービスはありません。
お冷・おしぼりは席に着くなりウェイターの方が素早く持ってきてくれます。
フォーク・スプーンetc...は料理と一緒に運ばれてきます。毎回ナフキンの上にセットしてくれます。ファミレスのように四角いプラスティックケースに常備スタンバイはありません。
注文ボタンもありませんがウェイターの方が常にお客さんの行動に目を光らせており、訪ねに来てくれます。そしてお冷がなくなる前にお代わりを注ぎに来てくれます。
セルフサービスに慣れて、セルフの方が楽だと思ってましたが、なんでもやってもらった方が楽チンに決まってます。
ギャランでは席を立つのはトイレに行く時ぐらいです。
普段いかに楽してるように見えて立ったり座ったりを繰り返しているのか分かります。
その3:活気があり賑やかな店内
賑やかな店内でゆったりできるのか?
と疑問にはなりますが、ゆったりできます!
通常の喫茶店だと静かすぎてむしろ緊張してしまったり喋りずらかったりしますが、ギャランではBGM・定員さんの活発なやりとり・他のお客さんの声が気を緩めてくれます。
BGMが有線なのか分かりませんが、いわゆる懐かしの歌謡曲が流れています。
最新曲は聞けません(多分)。
その他
ギャランは全席喫煙。
と言うか喫煙禁煙分煙の概念が無いように思えます。
喫茶店に来るヒトは基本的に煙草を吸うものだ、と言わんばかりに当たり前のように灰皿があります。まるで飼い主の帰りを待つ忠犬のようです。
近年はどのお店も分煙(もしくは全席禁煙)ですが、ギャランでは逆に煙草のニオイが気になりません。
分煙のお店で禁煙席に座っておきながら、喫煙席から漂ってくる奇襲攻撃のような煙草のニオイの方が辛いです。
もちろんギャランを出た後は「私吸ってもないのに煙草臭いわ。煙草1本分は軽く副流煙しちゃってるわ」となります。笑
*
『ギャラン』は「レトロ」だ、と言うのは少し違和感があります。
完全なる「現役」です。
確固たる『ギャランスタイル』を維持していて、むしろチェーン店は進化しているように見えて、妥協を積み重ねた「後退」にすら感じられます。
ギャランの1番の魅力は定員の方が業務に追われながらも、楽しそうに気持ちよくサービスを提供してくれるところです。
ここで働いていることに誇りを持っているような研ぎ澄まされた精神を感じます。
ホームページはないようなので。
『今日』にトマッテくださり、ありがとうございます。
またね。天貫 勇 Friday No.40(42)
Twitter:https://twitter.com/kyoumu20181111
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