司ることのできない時間軸 天貫勇


時計の針の進みに追いかけて響く僕の声は

鼓動が揺れて不安定に笑って

ザワザワ>>わざわざ映り込んでは夜に続いて冷蔵庫の扉をズポリ開ける

冷気が解放されてオレンジ色の薄い光が肉を受け止める

グニャリと握る。


込み上げて来た(のは)さらに冷たい嫌悪に

いままでの毎日が行く先を無くして

濁って、ひとりでに油のようにめっとり固まる気がしている

てのひらにまとめて泡として弾けることも無くて

滑る音がただひたすらにだらしなく規律を馬鹿にする。


秒針が堅くフレル音に

心臓が産まれてからの日々を豪語するから

割り込んで来た明日になりそうな時間の塊の中で

明後日にワープして消えてしまった僕を捕まえる。




司ることのできない時間軸 天貫勇