solo exhibition in yotsuya 【IKA SMELL BOX 「どうせ死ぬんだったら、ずっとザコでいい。」】

 捨てたいパソコンがぼくの家にありました。何年も放置されてホコリもたっぷりと被っていて、なんでそんなものがわざわざ今まで捨てられずに残っていたのかは不思議でしょうがない。

 当たり前だけど粗大ゴミに出すためには、そのパソコンを粗大ゴミにするための手続きが必要です。ピカチュウに「かみなりのいし」を使ってライチュウに進化させるように、粗大ゴミシールを貼るとゴミは粗大ゴミなる。お金もかかるし面倒臭かったから、分解して燃えるゴミに混ぜて捨ててしまうことにしました(褒められる発想ではないですね。笑)。そっちの方がどう考えてもメンドそうだけれど、分解する破壊行為は楽しかった。高いところから放り投げて転落死させたり、ハンマーでぶっ叩いて撲殺したのではなくて、ドライバーを使ってネジをひとつずつ丁寧に外していった(これは何殺と言うのだろうか?)。

 「どーせ壊されるんだから、もっと脆い作りにすれば良いのに」と思いながらも、意外と簡単にゴミ袋に入れられるサイズにバラバラにできた。そうして露わになった部品、基盤のボツボツとした突起を撫でていたら、ここに絵を描いたら面白いんじゃん?これはキャンバスとして成立するんじゃない?と思って作品にすることにしました。それだけ。

 なので、四谷未確認スタジオ『アパートメントギャラリー』の片隅をお借りして、今後もそんな風に日々出てきたガラクタのような作品を展示していくと思います。

 ガラクタ作りって男の子っぽいですよね?ガラクタを作っている女の子って見たことない。バカな男子が作るからガラクタはガラクタとして完成するんだと思います。小学生の無垢なところ。中学生の性の目覚め。思春期。初体験。etc...そして大人になるんですけど、男子っていつまでも男子で竿と金タマがぶら下がっている限り「イカ臭い」。この個展はそんな展示になると思います。

 そんなことをなぜ、四谷未確認スタジオでなければならないのか?と聞かれても正確な答えはありません。今後、よりホットなスポットになると予感しているからかもしれません。

 


天貫勇 solo exhibition in yotsuya
【IKA SMELL BOX 「どうせ死ぬんだったら、ずっとザコでいい。」】

2019.10.20(sun)-11.20(wed)

四谷未確認スタジオロッカーアパートメントギャラリーhttps://www.yotsuyamikakunin.comTwitter

※随時展示替えあり。展示時間は四谷未確認スタジオが開いている時間。