Friday No.30(32) 童話・アリとキリギリス的だと思うところもある。

「やりたいことをやった方が良い」
とやっぱり思う。 

それは願望としていつも思っている。
しかし、そんなぼくはどうかと言えば、やりたくないこと(特にバイト)をやっている。この現状から抜け出すために思考し、試行錯誤している。やりたくないことから抜け出すことはやりたいことなのか?と言われるとこれは「やりたいこと」ではない。なので、正確に言うとやりたいことをやっている時間だけにしたいのです(やりたいことのバイトをすれば良いじゃん、と言われるかもしれないがやりたいバイトはこの世に存在しない。多分)。やりたくないことに向けてやりたくないこともやらなければいけないこともある。

けれど、こんなことってそんなに皆んなが考えてることでもないし、ボヘミアンには必要なトピックスであるように思う。そして一般論としてみんなで言えることになれば良いと。

なんでこの理想を再度思ったかと言うと、絵画などのを修復する修復師の仕事をテレビで見たからだ。修復師の仕事は細かい。そして失敗ができない。修復師の仕事は「現状維持」が基本となる。これ以上の劣化を防ぐために伝統の技法や最新技術が用いられる。例えば、絵の具が剥がれているところに色を塗り足したり、虫食いによってできた穴を埋めるなどの付け足す行為はNGである。 
修復師の仕事には不確定要素が多い。車を修理してお客さんが満足するのとは少し異なり、わかりづらい。
どれほど時間をかけて・労力を尽くして修復しても正解がわからない上に、結局はまた劣化して修復が必要になる。そして、100年以上守り抜かれてきた絵画などが震災や人災によって今後それ以上期間保存されるかは誰にもわからない。自らの手で修復した作品が人の目に触れて喜んでもらえることにやりがいがあると思うが、修復師の仕事はある意味かなり刹那的である。

これは「修復師の仕事が好き」でないとやってけない。そして、修復のひとつひとつの作業を楽しまなくては辛いだけのように思える。もちろん、それはどの仕事にも当てはまることだ。歴史を残すことのできる修復師が特別偉いわけではない。コンビニの店員であろうが、ベンチャー起業の社長であろうが、大企業の社長秘書であろうが、売れない画家であろうと自分のやっていることが楽しくて、充実していることにこそ価値がある。

一瞬一瞬を楽しもう!と言うと童話・アリとキリギリス的だと思うところもある。ただ楽しいだけでは死んでしまう。しかし、キリギリスは冬を越すための知恵やスキルが無かったから次の春を迎えることができなかっただけだ。つまり、キリギリスも冬を越せたら最強だ。知恵があれば、スキルを持っていたら、もしくは女王蟻の奴隷で知識も楽しみもない無能な通称・働きアリを説得して巣の中に入れてもらえれば生き残ることができたのだ。つまりサバイバルできるのだ。

楽しいこと、そして現代でどのようにサバイバルして、どのように生きるか。平成生まれ・ゆとり世代が個人で掴む必要がある(もちろん今生きている令和人全員)。こんなことを言うとちょっと大それたことだけれども、人はいつ死ぬかわからなしい、必ず死ぬ。だから、意味とかを深く考え過ぎる必要はない。恐ろしいことは思考停止になって硬直して動けないことです。 


p.s...

参考図書

  1. しないことリスト pha
    「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくていいこと」
    何かをするときは、それが何の役に立つか」を考えるよりも、そのこと自体を楽しむことが健全だ。
  2. 就職しないで生きるには レイモンド・マンゴー
    わたしたちは根源的利益をつかむ。



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またね。天貫 勇 Friday No.30(32) 
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